前回に引き続き、紫雲寺愛鳥センターの話です。
センターの脇には収容された野鳥たちを飼育するケージがあり、誰でも見る事ができます。私はいつも動物園に行く感覚で、鳥たちの様子を見に行きます。
行った時は気温が30度以上ありそうな暑い日で、アオバトがとても暑そうに開口呼吸していたのですが、そのアオバト、金網のすぐ近くにいたので至近距離で観察することが出来ました。
\スマホ撮影/
すると、アオバトの目の色がすごーくきれいなことに気が付きました。

黒い瞳孔、そして虹彩は内側からブルー・青紫・ピンクと3色に分かれています。
\どアップ/
宝石みたいでとってもきれい。というか美しすぎる。この目の色にどんな意味があるのだろうか。どうして神様はこんな色にしたのだろうか。
アオバトは体の色もきれいで、ハト界No.1の麗しさですね。
このアオバトは残念ながら事故で反対側の目がなく、野生には帰れないようでした。センターで元気に過ごして欲しいものです。
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アオバトを見ていると、脇のケージからはサシバが「ピックイー!」
近距離なので、「声でかっ!」とびっくりしました。
ケージ内には2羽のサシバ。
いずれも昨シーズンに南魚沼市と十日町市で保護されたようです。1羽は断翼、もう1羽も飛べないようでした。事故原因は衝突と、人工物が関わる事故とのことで、はるばる東南アジアから渡ってきたサシバも、もう生まれた山に帰れなくなってしまいました😢
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そしてここのヌシ、クマタカも元気でした。
いつもいたケージから、お隣のケージにお引越しをしていて、森に近く、風の通り抜ける場所で穏やかに過ごしていました。
その大きさ、足の太さ、貫禄。そして尾羽1本1本の幅がめちゃ広い。圧巻の存在感です。
この子は2001年に収容されているので、もう20年以上もここにいるのですね。たしかメスだと聞いたことがある気がしますが・・どうだったかな?
飼育下で何年くらい生きるのか不明ですが、長生きして欲しいと思います。
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ノスリもいました。この個体は別のケージに1羽でいたノスリ。体色が濃いのでユーラシア大陸亜種では?と思いましたが、図鑑を見たらノスリは成鳥ほど色が濃いのでした。目の色でも分かりますね(光彩が暗褐色)。
【2025年8月22日追記】
愛鳥センターの職員の方に教えていただきましたが、この個体はふわふわのヒナの時に収容され、センターで育てた幼鳥で、この写真はちょうど巣立ち後くらいの日齢との事でした。
図鑑を見て虹彩の色・羽の色から成鳥だと思いましたが、まだ図鑑に載る前の子どもの個体だったようです。そう言われると、見た時にやけに羽が新しくてきれいだったな、と思い返しました。
虹彩の色は、図鑑に載っている幼鳥の色(淡褐色)にもまだなっておらず、灰色みのある暗色。成鳥の虹彩は赤みのある暗褐色になるので、暗色でも色味が違うと教えていただきました!
失礼しました。
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カルガモのピヨちゃん、1羽でどーした?さみしそう。
わたしが行くと、飼育員さんと思ったのか近づいてきました。
私「ごめん、ごはん、ないよ」
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センターによると、収容した鳥が野生復帰できるのは約3割だそうです。収容理由も衝突・交通事故・誤認保護や網or釣り針など、人の暮らしの中で起きているものも少なくありません。
少し前にナショナルジオグラフィックの記事で、アメリカでは年間12億8,000万~34億6,000万羽の鳥が、窓ガラスに衝突して命を落としているとの論文が発表されたとありました。これが世界各地、そして日本でも起こっていると思うと、ニュースにはならないけれど大問題だな・・と思いました。
ネイチャーポジティブへの転換が急務な中にあって、私たちの社会はこれから自然とどう向き合っていくのか、たくさんの課題が突き付けられているように思います。
アオバトの目の色から始まりましたが、またしてもいつもと同じことを考えて終わってしまいました。。。
以上です。